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聖マリアンナ医科大学病院 腫瘍内科

お知らせ

KSCC1301「根治切除可能な進行直腸癌に対する術前化学療法としてのSOX療法とmFOLFOX6療法の有用性の検討 -ランダム化第II相臨床試験-」に参加された患者様へ

2018.07.02

KSCC1301「根治切除可能な進行直腸癌に対する術前化学療法としてのSOX療法とmFOLFOX6療法の有用性の検討 -ランダム化第II相臨床試験-」に2013年9月1日から2015年1月16日までに登録された合計110例、および2015年1月1日から2016年12月31日までに九州大学消化器・総合外科にて術前無治療で手術を施行された37例の方を対象とした試験を実施致します。

「大腸癌術前化学療法後切除標本を用いた免疫チェックポイント分子及び癌関連遺伝子異常のプロファイリングの研究(KSCC1301-A2)」

1.臨床研究について
 聖マリアンナ医科大学では、最適な治療を患者さんに提供するために、病気の特性を研究し、診断法、治療法の改善に努めています。このような診断や治療の改善の試みを一般に「臨床研究」といいます。その一つとして、九州大学病院 消化器・総合外科(第二外科)と共同研究を行い、現在直腸癌の患者さんを対象として、免疫チェックポイント分子や遺伝子に関する「臨床研究」を行っています。
 今回の研究の実施にあたっては、九州大学医系地区部局臨床研究倫理審査委員会の審査並びに聖マリアンナ医科大学の生命倫理委員会の承認を経て、研究機関の長より許可を受けています。この研究が許可されている期間は、平成33年3月31日までです。

2.研究の目的や意義について
 大腸癌には結腸癌と直腸癌があります。肛門により近い場所にできる直腸癌は手術後に再発する可能性が結腸癌より高いことが知られています。また、進行した直腸癌は肛門まで切除が必要なこともあります。そこで進行した直腸癌の治療では、あらかじめ癌を小さくして肛門を温存したり、再発を防いだりするため、手術の前に薬剤を用いた治療が行われることがあります。これを術前化学療法と呼びます。
 欧米では術前化学療法に放射線療法を組み合わせた術前化学放射線療法が進行直腸癌の治療の標準となっています。日本ではそうした治療の代わりに、手術で直腸近傍の血管や神経周囲にあるリンパ節を徹底的に切除する側方リンパ節郭清が行われています。しかし放射線の副作用や側方リンパ節郭清による神経障害として、排尿障害・性機能障害・排便障害などが起こることが知られています。そこで我々は、これらの副作用を避けつつ治療効果を上げる目的で進行直腸癌に対する術前化学療法の効果について臨床試験を行い、現在解析中です(KSCC1301「根治切除可能な進行直腸癌に対する 術前化学療法としてのSOX療法とmFOLFOX6療法の 有用性の検討 -ランダム化第Ⅱ相臨床試験-」)。この試験で得られた検体は化学療法後の状態の直腸癌であり、かつ放射線の修飾を受けていない貴重な検体です。
 また近年、免疫チェックポイント阻害剤が話題となっています。一部の癌は癌細胞に、宿主(患者)の免疫を抑制するようなタンパク質を発現しています。このタンパク質を免疫チェックポイント分子と呼びます。免疫チェックポイント阻害剤とは、この免疫チェックポイント分子を働かなくすることで、宿主の免疫による癌細胞への攻撃を促進し、抗がん効果を示すことが報告されています。
 本研究では、先の研究で得られた検体を用いて化学療法後の癌細胞の中に存在するタンパク質の解析を行います。そうすることで、免疫チェックポイント阻害剤を併用して抗癌剤の効果を高めることができるかどうかの基礎検討を行えると考えています。同時に癌の遺伝子を解析することで、免疫チェックポイント阻害剤の有効性と関連するような遺伝子変異の検討も行う予定です。
 本研究により、直腸癌の予後向上に貢献できるものと考えて計画しています。

3.研究の対象者について
 本体研究であるKSCC1301「根治切除可能な進行直腸癌に対する術前化学療法としてのSOX療法とmFOLFOX6療法の有用性の検討 -ランダム化第II相臨床試験-」に2013年9月1日から2015年1月16日までに登録された合計110例、および2015年1月1日から2016年12月31日までに九州大学消化器・総合外科にて術前無治療で手術を施行された37例の方を対象としています。
 研究の対象者となることを希望されない方又は研究対象者のご家族等の代理人の方は、事務局までご連絡ください。

4.研究の方法について
  この研究では、九州臨床研究支援センターを介して本体研究の各参加施設から切除標本を取り寄せ、免疫組織化学染色(一覧は下記参照)を用いて免疫チェックポイント分子やその他の腫瘍環境について詳細に検討します。また九州プロサーチを介して切除標本の一部をタカラバイオ株式会社に郵送し、癌関連遺伝子異常の解析を行います。すでに実施された臨床研究についてのデータ及び既存試料を調べますので、組織採取や採血などの新たなご負担はありません。
 当研究で既存試料を使用することを希望されない場合や、他機関への標本の送付を希望されない場合は、下記連絡先までご連絡ください。

5.個人情報の取扱いについて
 研究対象者の血液や病理組織、測定結果、カルテの情報をこの研究に使用する際には、研究対象者が特定できる情報を完全に削除して取り扱います。この研究の成果を発表したり、それを元に特許等の申請をしたりする場合にも、研究対象者が特定できる情報を使用することはありません。
 この研究によって取得した情報は、九州大学大学院医学研究院消化器・総合外科 教授前原 喜彦の責任の下、厳重な管理を行います。
 研究対象者の病理組織をタカラバイオ株式会社へ郵送する際には、九州大学にて上記の処理をした後に行いますので、研究対象者を特定できる情報が外部に送られることはありません。

6.試料や情報の保管等について
〔試料について〕
 この研究において得られた研究対象者の血液や病理組織等は原則としてこの研究のために使用し、研究終了後は、九州大学大学院医学研究院消化器・総合外科学分野において同分野教授の責任の下、5年間保存した後、研究用の番号等を消去し、廃棄します。
 また、この研究で得られた研究対象者の試料や情報は、将来計画・実施される別の医学研究にとっても大変貴重なものとなる可能性があります。そこで、前述の期間を超えて保管し、将来新たに計画・実施される医学研究にも使用させていただきたいと考えています。その研究を行う場合には、改めてその研究計画を倫理審査委員会において審査し、承認された後に行います。

7.研究に関する情報や個人情報の開示について この研究に参加してくださった方々の個人情報の保護や、この研究の独創性の確保に支障がない範囲で、この研究の研究計画書や研究の方法に関する資料をご覧いただくことができます。資料の閲覧を希望される方は、ご連絡ください。

8.研究の実施体制について
この研究は以下の体制で実施します。
 研究実施場所(分野名等):聖マリアンナ医科大学 消化器一般外科/臨床腫瘍学
 研究責任者:聖マリアンナ医科大学 消化器一般外科  教授 大坪 毅人
 研究分担者:聖マリアンナ医科大学 臨床腫瘍学  講師 水上 拓郎
       聖マリアンナ医科大学 臨床腫瘍学  教授 中島 貴子

9.相談窓口について この研究に関してご質問や相談等ある場合は、事務局または当大学担当者までご連絡ください。
 事務局(相談窓口)
  担当者:九州大学病院消化器総合外科学分野 家守 智大
  連絡先:〔TEL〕092-642-5479(内線0000) 〔FAX〕092-642-5479
  メールアドレス:kamori_t@surg2.med.kyushu-u.ac.jp

 共同研究施設及び試料・情報の提供のみ行う施設
  九州大学消化器総合外科 他

 業務委託先
  一般社団法人九州臨床研究支援センター(CReS九州)
   所在地:〒812-8582 福岡市東区馬出3-1-1 九州大学病院内

  九州プロサーチ有限責任事業組合
   所在地:〒819-0388 福岡市西区九大新町4-1

  タカラバイオ株式会社 バイオメディカルセンター
   所在地:〒525-0058 滋賀県草津市野路東7-4-38

  担当者:聖マリアンナ医科大学臨床腫瘍学 水上 拓郎
  連絡先:〔TEL〕044-977-8111 〔FAX〕044-975-3755
  メールアドレス:t3mizukami@marianna-u.ac.jp

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